母子健康協会 > ふたば > No.69/2004 > 特集 タッチケア -タッチケアとは- > 日本ではいつどのようにしてスタートしたのですか
特集 タッチケア - タッチケアとは -
日本タッチケア研究会会長 前川喜平


日本ではいつどのようにしてスタートしたのですか


 新生児集中治療室(NICU)に入院中の児は母子分離を余儀なくされ、母親は児と接触する機会も時間も不十分で、このためかNICU入院中の母親は育児不安の増大、退院後に自信がない、親子関係がスムースに行かないなどの問題があります。NICUを親子のふれあいの場にするためにカンガルーケアが導入されましたが、総ての親子にできないことと、何回か施行していると児が嫌がってできないことがあり、カンガルーケアと平行しておこなえる、またはこれの後におこなうふれあいの方法をNICU関係者は探しておりました。数ある赤ちゃんマッサージの中で我々が注目したのが米国のマイアミ医科大学・マイアミ小児発達センター・タッチリサーチ研究所のテファニー・フィールド教授が開発したタッチテラピーです。タッチテラピーは科学的裏づけがあり、最も信頼できる赤ちゃんマッサージでしたので、平成10年9月にタッチテラピーについてのテファニー・フィールド教授との国際テレビ会議を開催していろいろと意見交換を行った後で、わが国においてこの方法を使用したい事と、我が国では治療ではないので、タッチケアの名称で使用したい希望を述べ、全面的に承認と許可を得ました。それを受けて同年10月、我が国におけるタッチケアの方法の確立、適応、有効性の検討、普及を目的とした日本タッチケア研究会が正式に発足しました。現在、会員数は約700名で、タッチケア指導者講習会、タッチケアに関する研究、普及活動などを行なっております。NICUばかりでなく一般の赤ちゃんにも広く行なわれております。



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