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特集 タッチケア -タッチケアの方法と効果-
聖マリア病院母子総合医療センター新生児科・育児療養科 吉永陽一郎


IV、症例


 タッチケア施行前は、機嫌の変化に乏しく泣くことも少なく、おとなしい赤ちゃんでしたが、タッチケアを始めてからは、次第に活動性が増し、刺激に対し良好な反応を示すようになりました。
 お母さんの感想では、「NICUに入っている赤ちゃんにこそタッチケアが必要で、赤ちゃんにとっての効果が第一の目的だと思いますが、親にとっても精神面で助けになります。
 赤ちゃんが入院していることの不安や焦りが、本格的にネガティブな方向へ向かわずに済む支えになりました。家に帰っても続けるつもりです。」と記載がありました。
 その他にも、緊張が強かった赤ちゃんが、手足をリラックスしてのばしてくれるようになったり、泣き出すとなだめにくかった赤ちゃんが、背中をさするだけで泣きやむようになったりという経験をしています。
 近年では、新生児センターだけでなく、幼稚園や保育園でもタッチケアが試みられています。お昼寝の時間がとても静かになったと聞きます。また児童相談所や乳児園では、両親の愛情に恵まれなかった子どもたちに、誰かがそばにいてくれるということを伝える方法の一つとして注目され始めています。
症例(図)



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