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子どもの病気にステロイドを使うといわれたとき |
山口大学医学部生殖・発達・感染医科学講座 小児科学教授 古川 漸 |
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3 ステロイド薬はどのように使うべきか |
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ステロイド薬を上手に使うポイントは、目的とする効果が十分に得られて、副作用を最小限に抑える、ということです。すなわち、効果と副作用のバランスを考えながら使用することになります。副作用が出るかどうかは、薬の投与量によって決まります。しかし、副作用を心配するあまり中途半端な使用量にとどめると、効果が十分に得られないので病気がよくならず、ステロイド薬のよい面を引きだすことが出来なくなってしまいます。
ステロイド薬を短期間用いる場合は、薬の減量も短期間ですみ、やめるのも簡単です。一方、長期の投与が必要な場合には、ステロイド薬の減量をゆっくりと時間をかけて行います。ステロイド薬を長期間使用していると、副腎皮質が萎縮してグルココチコイドの産生が抑えられるので、薬を減らしたときに体内のグルココルチコイドが不足する可能性があります。副腎皮質の働きが回復するには、ある程度の時間がかります。また、ステロイド薬を急速に減らすと、病気が悪化する可能性もあります。したがって、ステロイド薬を減量するときは、病気が悪化しないかどうか、副腎皮質の働きが回復しているかどうか、などを観察しながら慎重に減量します。
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