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特集 対談 「なぜ今、食育か」
神奈川県立保健福祉大学栄養学科長、食育推進会議委員
中村丁次
神奈川県立保健福祉大学人間総合・専門基礎担当科長・東京慈恵会医科大学名誉教授
前川喜平


食育は子どもから


前川 その出発点がやはり「子どもから」ということですか。大人では間に合わない。
中村 そうです。子どもの食事が特におかしくなっているという話と、一番大事な食生活が形成される時期にちゃんとやらないと介入して、将来心配される生活習慣病の予防まで行うということです。
前川 そこでしっかりインプリンティグしておくということですね。刷り込んでおいて、大人になってもそういうふうにならないような子どもを育成する。
中村 大人になって、油を減らせ、塩を減らせ、カルシウムをとれ、野菜を食べろと、何回言っても、あんまり効果がないのです。
前川 何かそうみたいですね。
中村 大人の場合は、知識はあるのだが行動におこらない(笑)。
前川 小児科についていえば、面白いのは、やっぱり薄味の家庭の子は薄味が好きなのです。
中村 そうですね。
前川 それから、濃い味で醤油を大量に使う親の子どもは塩辛いものを好みますね。やっぱり小学校へ行くか卒業するくらいまでに正しい食習慣を形成しておくことが必要です。まあ、味覚の形成は難しいでしょうけれども、いわゆるおふくろの味にしろ、家庭の味にしろ、それが一生私たちの食行動を左右していますね。



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