母子健康協会 > ふたば > No.73/2009 > お子さんが小柄である事が気になったら > 4.低身長および成長障害とは
お子さんが小柄である事が気になったら
大阪大学小児科学教授 大薗恵一先生



4.低身長および成長障害とは


 低身長は年齢に応じた標準身長からのずれが著しいときに判定されますが、一般的に、-2SD以下を基準とします。標準偏差以外の指標としてパーセンタイルという指標があり、3パーセンタイル以下(身長の順に100人を並べたとして前から3番目以下)も低身長の基準となります。母子健康手帳は3パーセンタイルの線が書かれていますのでこちらの方がなじみ深いかもしれません。-2SD以下は2.3パーセンタイル以下に相当しますので、両方の基準は同じではありませんが、似ています。一般的に子どもの2-3%は低身長にあてはまると理解すれば良いでしょう。さらに、その時の一点だけの評価ではなく、成長曲線の上に過去の身長の記録をプロットして、標準との差が広がっているようなら問題(成長障害)があると考えます(数値で言うと成長率が-1.5SD以下に低下した場合)。すなわち、成長障害の判定には、現在の身長の評価だけではなく、成長率という時間的な考慮も必要です。成長障害には、逆に身長が高すぎる場合を含めることがありますが、今回は触れません。




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