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第二十四回 母子健康協会シンポジウム |
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保育におけることばの問題と対応 |
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月 日:
場 所:
座 長: |
平成16年1月30日(金)
東京・アルカディア市ヶ谷
神 奈川県立保健福祉大学教授
前川 喜平 |
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(1) |
「ことばの発達とその規定要因」
白百合女子大学教授
秦野 悦子
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(2) |
「ことばの遅れと対応」
神奈川県立保健福祉大学教授
前川 喜平
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(3) |
「吃音など構音上の問題とその対応」
国際基督教大学教授
栗山容子
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前川 皆さんこんにちは。
言葉が遅い、言葉が出ない、どもる、幼児語などいわゆる言葉の問題は、養育者ばかりではなく保育の現場で働いている皆様も、非常に気になることではないかと思います。
言葉のそういう障害を、「言語障害」という名前で呼びます。言葉の障害は大きく分けて、どもるとか、幼児語など発音がおかしいという構音障害と、言葉が遅いという言語遅滞とに大きく二つに分かれます。
ご存じだと思いますが、言葉というのは、環境にも関係して非常に個人差があるものです。
そこで、きょうは、子どもが言葉をどのようにして獲得するか、正常な言語発達のお話と、二番目は、一番気になる言葉が遅い、それはどういう原因でもって起こるのか、その対応をどうしたらよいのか、三番目に、どもりとか、幼児語とかの原因と対応の三つについてまとめさせていただきます。
このシンポジウムは、大きい講堂でやるような内容ですけれども、むしろ、講師とひざを突き合って、お互いに気楽に意見交換をするということで進めます。
現在、言葉の専門家は、大きく二つのグループに分かれています。一方のグループが、きょうお話ししていただく、発達心理学の先生方です。これは、子どもの発達面から言語を長年研究して、子どもとともに言葉の問題を歩んでこられた先生方です。
それからもう一つは、いま流行りの言語機能訓練士、STというグループがあります。それは脳血管障害だとか脳炎だとかで、言葉を失った人に、いわゆるリハビリテーションをどうするかというような方々です。
きょうの内容は、STの先生方よりも発達心理で、言葉の専門家の方ほうがより適当だと考えましたので、特にお二人の先生方にお願いしました。
お二人は、私と十年ちかく、子どものことをいろいろと研究してこられた先生で、その道のベテランでございます。言葉に関してはむしろ私が一番知らないのではないかと思うくらいですので、ぜひ聞いてください。
それでは、前半は講師の先生方が二十分づつお話しをして、後半は皆さんよりの質問をもとに具体的なお話をすすめてまいります。
では、先生方、よろしくお願いします。
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