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第27回 母子健康協会シンポジウム |
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子どもが育つ保育 |
2.園におけるタッチケアの実践
聖マリア病院母子総合医療センター育児療養科長
吉永小児科医院副院長 吉永 陽一郎 |
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育児支援の種類 |
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その中で、育児支援というものを四つに分けて考えています(表8)。1つ目が、育児の負担を軽くするタイプの育児支援。しばらく預かってあげますよという育児支援。それから、延長保育がありますよ、お母さんちょっと肩代わりしておくからね、もしくは、子どもを産んだらおカネが出ますよ、そういうタイプの、現実問題として時間とかそういうものを肩代わりするタイプの育児支援。多くの行政の施策などはこういうものが中心になるだろうと思いますし、これもきちんと整備されるべきですけれども、決してこれだけではないように思います。
2番目の育児支援は、お母さん自身が育児をするのですが、それをなるべく心安らかにしてもらえるようにというタイプの育児支援。いつでも相談所があったり、いつでも相談に乗れる人がやって来たり。例えば、育児というマラソンを私たちが代わりに走ることはできませんけれども、自転車とか車に乗って横で、「もうちょっとで給水所よ」「もうちょっとペースダウン、ペースダウン」「もうちょっとで坂道よ」とか言いながら、いつもお母さんの横にいる、そういうタイプの育児支援があるだろうと思います。
3番目の育児支援が、愛着形成支援というタイプです。わが子がかわいい、うちの赤ちゃんとずっと一緒にいたい、いつもうちの子を抱っこしておきたい、うちの子に何か語りかけたい、もっと言えば、うちにも赤ちゃんが欲しい、そういう気持ちにも支援が必要なことがあるというふうに最近は思います。
4つ目の育児支援は、お母さんのリフレッシュです。赤ちゃんのそばにはずっとお母さんがいてほしいのですけれども、中にはパートに出たりして、その後、子どもに手を上げずに済むようになるお母さんたちがいらっしゃることも事実でございます。リフレッシュの方法はいろいろあるでしょうけれども、リフレッシュということがあると思います。
こういう4つのタイプの育児支援が混ざってやってくるのだろうと思っておりますが、これはあくまで吉永の分類です。
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