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附)No.67/2003より
「子どもの心身を蝕む社会環境 NO.1」
こども心身医療研究所所長 冨田 和巳



さいごに


 わが国の子どもの問題を、通常の情報とはかなり異なった視点から、特にその根底にあるものを述べてきました。家庭・学校教育共に機能不全に陥っている所が多い現代で、私はむしろ幼児教育の場に期待を寄せています。
 最後に幼稚園や保育所の方々にお願いしたいことを箇条書きにしてみました。
図71.子どもの成長は心身の健康を考える。
2.何歳の子どもでも、その年齢に相応しい義務・責任がある。個性・自由・権利も大切であるが、人間は社会動物であるので秩序・義務・責任が、それ以上に大切である。
3.子どもの将来は母国の将来を考えない限り無意味である
4.世界は自然征服・父性社会・個人主義のアングロサクソンが支配しており、その特徴を理解し、その文化は自然破壊を進めるのが基本であると認識する。
5.日本は世界でも稀な自然共存・母性社会・集団主義の国であり、その特徴を自覚し伝統・文化・歴史への理解を深める。
6.4と5の違いを厳しく認識した上で、自国や外国の長所と欠点を分析して、世界と付き合う心構えが無くては、日本の将来(未来)は無い。
7.あらゆる問題を表面的にみるのでなく、その根底にあるものを見極める努力をする
*なお、紙数の関係で省略した箇所や参考にした書籍名を詳しくお知りになりたい方は拙書「小児心身医学の臨床」(診断と治療社)をご覧ください。医学書ですが価格も安くし、幼稚園・学校の先生にも役立つように書かれています。




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