はじめに
便秘とは、排便回数が少なく、排便困難を伴った状態をいいます。排便困難とは、硬便で排便痛を伴う場合をさし、小児では、栄養法や年齢などで便の回数や性状が異なることに注意が必要です。そのなかで、診療や治療の対象となる便秘を便秘症と呼びます。便秘症では、迅速に的確な治療を行うことで患児のQOLや予後を改善させることが期待できます。一方で、治療の遅れや不適切な治療は、便秘の悪化や心理的負担による排便回避を引き起こす可能性があります。従って、小児においても便秘症の早期診断と適切な治療が重要です。