2.子どものスキンケア「アトピーを含む子どもの皮膚のケア」(6)

まとめのほうで、初めはスキンケアですね。

スキンケアは、洗浄、保湿、紫外線防御の3つの柱からなっていまして、洗浄は石けんをよく泡立ててから指腹で洗って、石けんの残りがないようにしましょう。

乳児の湯船の入浴は低温や短時間を守りましょう。

紫外線に関しては、皮膚のダメージが大きいので、あまりいっぱい浴びないほうがいいよ。できれば、帽子や長袖を着用したり、日焼け止めをしっかり使いましょう。日焼け止めを使うときは、基本的にはノンケミカルといった紫外線吸収材が入ってない、子供用を使ってください。あとは、二、三時間置きにしっかり塗り直すことが大切ですよということです。

スライド55.まとめ1 スキンケア

2個目に、アトピー性皮膚炎です。

アトピー性皮膚炎というのは、掻痒を伴う慢性湿疹が特徴的に分布する疾患で、病気の原因はアレルギー的側面や皮膚のバリア機能、遺伝や環境因子などが関連していまして、時期、ライフステージによって、皮疹の分布や性状が変わっていく。

治療の主体はスキンケアと外用療法で、補助的に抗ヒスタミン薬の内服を行う。

ステロイド外用薬を塗布するときは、薬剤の強さや塗布する部位を考慮して、あとは、先ほど言い忘れたかもしれません。基本的に、ほとんど僕らのところに来る子供に関しては、塗りが足りないことが多いので、たっぷり塗ってもらうということも意識してもらったほうがいいかもしれないです。急性期は強めから使う。

あと、ほかにも、タクロリムス軟膏といったものも出てきていますよという話ですね。

こういった薬をうまく使って、維持もしっかりしていく。それが大切ですよという話です。

あとは、新しい薬も出ましたということです。

スライド56.まとめ2 アトピー性皮膚炎①

ほかには、悪化因子に関しては、ダニ、ハウスダスト、部屋をきれいにすることが大切ですけれども、お母さんによっては、神経質な方に関しては、過剰な清掃による効果は少ないから、あまり強く追い込まないほうがいいよというお話ですね。

あとは、細菌や真菌の汚れはきっちり落としましょう。花粉のブロックには、プロペト、ワセリンと言われているものも有用です。

あと、適度に汗をかくことは重要ですけれども、汗をかいたらしっかりシャワーで洗い流したり、タオルなどで拭き取ったほうがいいですよということです。

スライド57.まとめ3 アトピー性皮膚炎②

最後のまとめが、乳幼児によく見られる皮膚炎として、乳児湿疹とおむつ皮膚炎があって、基本的には乳児湿疹は、生後1か月前後から始まる顔などによく見られる、脂漏部位に見られる赤みや、ふけの固まりというものなんですけれども、一般的には放っておいてもよくなるし、治療するのであれば、基本的にはスキンケアが一番よくて、症状が強いときは、弱いステロイドを使ってもいいですよ。

場合によっては、オリーブオイルやワセリンでかさぶたなんかもしっかり浸軟させてあげるのでほとんど問題ないし、沐浴の際は、石けんをきっちり使いましょう。

おむつ皮膚炎に関しては、亜鉛華軟膏やサトウザルベなどの薬を何回も塗り直すことが一番大切ですし、一番いいのは、小まめにおむつを取り替えることです。それが一番いいと言われていますよということです。

スライド58.まとめ4 乳幼児によくみられる皮膚炎

ちょっと雑多にお話しさせてもらって、質問に対する回答は、時間的にかなり厳しそうかなと思いますので、後で、恐らくディスカッションの中でお話が出てくるかもしれないので、一応、こちらの下のほうにはぱらぱら書いていますので、もしよかったら、また後で読んでいただいてもいいかもしれません。

私のほうは、これで終わりとします。御清聴ありがとうございました。(拍手)

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