ウィズコロナと保育所での子どもの生活(4)

保育所などでは、鼻水や咳など軽微な症状であれば登園することもあり、子どもとの間で身体的距離を取ることも難しい現状です。子どものマスクの着用に関して、年齢だけで決めるのではなく、状況に合わせて判断をしていくことが求められています。子どもの保育所などでのマスクの着用に関しては、先ほど申し上げたことに注意していただき、また、WHOが5歳以下のお子さんにはマスクの着用を推奨されないということも言われていますが、年長さんでは、就学に向けて、学校ではマスク着用が必要になるため、マスクの着用についても考えていただけたらと思っております。

次に、職員体制についてです。保育所内での感染の拡大は職員から広がっているケースが多いと言われています。職員に体調不良がある場合、勤務を控えることが必要かと思います。体調不良は、発熱、頭痛、倦怠感、咳、咽頭痛、胸の痛みなどが挙げられます。そのほかにも、下痢や嘔吐、味覚・嗅覚障害などの症状が見られることがあり、体調が悪いと感じた際に職員が休むことができる職場環境が欠かせないと言えます。人手が不足し、余裕がない多くの保育現場で、これらの対応は困難を極めることですが、職員が休むことになった場合にどのように応援を頼むか、あらかじめ相談しておくことも必要かと思われます。

(3)職員体制

また、この図は一例ですが、職員の、発症者が増えていることから同居家族が検査を受けた日に、職員が欠席していた場合と、出席していた場合で、職員が無症状であった場合に検査を受けて陽性と確認されると、この検査を受けた日から2日前が感染可能期間となるので、職員の家族が検査を受けた日からお休みしていた場合には、保育所は影響がないということになりますが、発症日の2日前に出勤していた場合は、保育所での疫学調査が必要になる、そして調査結果によっては休園が必要となる場合もあるということです。

また、嘱託医・行政機関との連携についてです。新型コロナウイルス感染症の情報収集や、新型コロナウイルス感染症の発生時に迅速に適切な対応を行うためには、嘱託医や管轄の保健所や行政の保育課、また近隣の保育施設などとあらかじめ連携し、情報交換を行っておく必要があります。保健所や保育課からは、地域での発生動向としての患者数や発生の増減に関する情報を得て、地域での患者発生の動向が増加傾向であるのかなど、アセスメントすることが必要になります。

次に、職員の健康観察についてです。職員は、出勤前もしくは出勤してから必ず体温測定を行い、体温と呼吸器症状、咳、咽頭痛、鼻づまりや鼻水、息苦しさや倦怠感、頭痛、下痢などについて記録を残すことが必要です。

職員用健康チェックカード

参考として、職員用健康チェックカードを載せてみましたが、職員にはその日だけではなく、前日の夜体温が上がっていて発症日となったりすることもあることから、前夜の体温についても記録を取っていただけたら参考になると思います。また、感染拡大が起こっている状況においては、職員自身にプライベートでの接触者も日常的に記録しておくことが勧められます。

職員用健康チェックカード