ウィズコロナと保育所での子どもの生活(6)

次に午睡です。子どもと子どもの口元の間隔が1メートル以上空くように工夫することが必要です。子ども同士が離せない場合には、足と頭を互い違いにするなど工夫をしてください。ただし、防災面から頭の位置に落下物がないか確認をしてください。咳や鼻水の有症状者はほかのお子さんから必ず1メートル以上離すこと。呼吸チェック時には口元に手を持っていく、また金属製の舌圧子による吐息の確認を行っている場合は、子どもごとの消毒を行いましょう。また、子どもの寝具、布団や折り畳みベッドはタグやシールをつけ、個人用としていただければと思います。

(2)午睡

次に排泄についてです。トイレ。日々の清掃及び消毒で清潔に保つ。便器、汚物槽、ドア、ドアノブなどです。1日1回消毒を行いましょう。ドアノブ、手すり、照明のスイッチ、押しボタンなどは次亜塩素酸ナトリウムによる消毒をした後水拭きを行ってください。

(3)排泄

おむつ交換についてです。おむつ交換の手順を職員間で徹底する。職場内で同じ手順で行えることを確認していただければと思います。おむつ交換は手洗い場があり食事をする場所等と交差しない一定の場所で実施してください。おむつの排便処理の際には、使い捨て手袋を着用する。下痢便時には、周囲への汚染を避けるため、使い捨てのおむつ交換シートなどを敷いておむつ交換をしましょう。おむつ交換後、特に便の処理の後には、石けんを用いて流水でしっかりと手洗いを行ってください。交換後のおむつは、ビニール袋に密閉した後、蓋つき容器などに保管します。交換後のおむつの保管場所についても消毒を行ってください。

(3)排泄

次に、使用する消毒剤についてです。汚染された場所や環境を消毒する際に、スプレータイプで散布することは、ウイルスを舞い上げたり消毒が不十分になり、また、消毒者が吸い込むことから、スプレー式での消毒は行わないようにしてください。手指の消毒や汚染された場所の消毒、高頻度部位での環境消毒は以下のいずれかの方法で消毒をしてください。

消毒用エタノール、次亜塩素酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム等逆性石けんなどです。あとは加熱だと80度10分間。新型コロナウイルスには界面活性剤が用いられた洗剤による洗浄が有効とされています。界面活性剤は拭き取りや洗濯機などで洗浄することが前提とされています。清拭する際には、塩化ベンザルコニウムを含んだ環境クロス、アルコール消毒液、次亜塩素酸ナトリウム消毒液などを使用してください。アルコール消毒や次亜塩素酸ナトリウム消毒液の消毒後は、次亜塩素酸ナトリウムであれば水拭き、アルコールの後には乾燥させて十分に揮発させることが望ましいとされています。消毒液の濃度は適切に使用し、平時と感染期に分けて対応を行うことが必要です。消毒液を使用する前には、目に見える汚染は取り除くこと。消毒液を使用した場合には、その後に揮発させるもしくは水拭きをするとなっています。

(4)環境衛生

次に、環境衛生が必要な場所についてです。高頻度接触部位、職員や子どもがよく触れる場所です。例えばドアノブ、電気のスイッチ、日誌入力のタブレット端末やペン、電話、ロッカー、階段の手すり、エレベーターのボタンなど。あとは子どもが使用するおもちゃです。

おもちゃの衛生管理方法としは、これは流行していないときですけれども、布製のおもちゃは洗剤による洗濯。子ども同士で共有はしない。洗浄可能なものは、台所用洗剤等の界面活性剤を用いた流水による洗浄。アルコール消毒液か次亜塩素酸ナトリウムによる清拭。洗浄が行えないものは、塩化ベンザルコニウムを含んだ環境クロス、アルコール消毒液、次亜塩素酸ナトリウム等による清拭です。絵本は口に入れるなどしなければウイルスの媒介のリスクは高くなく、消毒などの処理は不要とされています。しかし、紙にも24時間程度はウイルスが残存するとされています。絵本などの紙製品は、隔日で、1日、日を置いて使用するなど工夫をする保育所もあります。

おもちゃの使用や管理はクラス単位で行ってください。クラス間で洗浄消毒を行っていないおもちゃを交換することは避けましょう。便や吐物が付着した場合には、0.1%次亜塩素酸ナトリウム消毒液に浸した後、洗浄もしくは水拭きを行ってください。

新型コロナウイルス感染症を発症した者が触れたり使用した場所については、0.05%次亜塩素酸ナトリウムで消毒する必要があります。しかし、施設内に感染者がいなかったり、地域で感染が拡大していない平時から感染症対策のために高い濃度で消毒することは、健康被害にもつながるため、推奨されません。これまでの保育所等での感染対策の基本に戻り、平時と感染期を分けた対応を心がけてください。

(4)環境衛生