2.2~3ヶ月以降の赤ちゃんから乳幼児へのタッチケアの方法【文献5】(1)
元気に育っている赤ちゃんの場合、生後3ヵ月頃には体重は出生時の約2倍程度になり、首がすわり(定頸)、うつ伏せにすると頭を上げて腕で体を支える(前腕支え)ようになお子さんも多くなります。さらに、3~4ヶ月過ぎには、モロー反射(注)などの原始反射が消えて、体のバランスをとる動き(立ち直り反射)も見られ始め、身体がしっかりして扱いやすくなってきます。また、社会相互作用面では、親の顔を目で追いかけ(追視)、あやすとよく笑い(反応性の笑い)、お話(喃語)が盛んになって親子の関係性がさらに深まり、親御さんは赤ちゃんの相手をすることの楽しさや幸せをじっくりと感じ始める頃でもあります。このような時期にさまざまなバリエーションのあるダイナミックなタッチケアを行うことにより、親子の相互交流が促されることでしょう。
また、障害を持ち小さく生まれた赤ちゃんに対しても、それまでに積み重ねてきたさまざまなふれあい(身体接触)や、触れ合うことを受け入れる程度や、個別的な成長と発達に応じて、バリエーションに富んだタッチケアを行なえるようになるでしょう。
(注) モロー反射 赤ちゃんの原始反射の一つで、赤ちゃんの顔を正面に向けて状態を少し起こした後、頭を急に落とすように動かすと、両腕をばんざいするように大きく伸ばして広げ、ゆっくり何かに抱きつくような動作をします。出生直後から6か月くらいまでみられる反射です。
引用文献
5.日本タッチケア協会(2010).タッチケアマニュアルⅡTouch care Manual. 乳幼児編.