4.総合討論(8)

橋本「タッチケアをする人は、母親と他人とで効果に違いはありますか」という質問ですが、基本的には同じだと思いますが、やはりお母さんと子どもとの間では前川先生のおっしゃった愛の濃密度が違いますね。微妙に違いがあるかもわかりませんけれども、しかし、他人でも一生懸命それを続けていれば、同じぐらいになっていくと思いますし、実際にそんな例も知っています。

「何歳ぐらいまで有効でしょうか」と。これは、基本を言えば何歳という幅はないと思います。さっき言いましたね。老人施設でお年寄りの方にタッチケア(セラピューティック・ケア)をやって、すごくいい効果を出しています。

私たちでも、夜、布団に入って、嫁さんをタッチケアする、それでも仲よくなれますね。どこででも、それから、年齢に関係なくできると思います(笑)。

それからもう一つ、「オキシトシンと脳の発達との関係はありますか」ということですけれども、これは前川先生がお話ししてくださいましたね。脳を活性化するホルモンでもあるし、それから神経伝達ホルモンです。神経ホルモンであり脳伝達ホルモンですから、脳活性化物質がどんどん、それによって出てきますから、微妙にその差はあるというふうに考えたほうがよろしいかと思います。総称して「子育てホルモン」とも言われています。

吉永先生、奥様とのタッチは回数が多いんですか。

橋本ええ。それこそ高齢者になりましたけれども、私はまだ嫁さんを抱っこしてねんねしています。結婚してずっとこの方。昔は狭くて別々に寝られなかったから、一緒になんですけど、今は、寝ようと思えば離れて寝られますが、嫁さんを腕枕して寝ていますよ。ちょっと肩は凝りますけど。「禿がハグしてはぐらかし」と言われながら、タッチケアを実践しています。

吉永すばらしいですね。