前川ありがとうございます。今の皆様のお話を聞きますと、「おやつはいいけれども、間食は悪い」というような感じがします。間食とおやつとどこが違いますか。あるいは間食とおやつは同義ですか。いかがですか。巷野先生、
巷野手元にあった「食の歴史」の本を見ますと、「延喜式」に出てきた間食というのも、お公家さんなどが2回では足りなかったのではないかなという感じがするんです。その頃はおやつなどという言葉はなかったのでしょう。恐らく、食の間に食べるということで、まして貴族階級が食べたときから、間食という言葉が始まったというところに意味があるのか。これも、考えてみると面白いと思うんです。
前川子どもにとってプラスになるのがおやつで、マイナスになるのが間食という、すごく乱暴な言い方ですけれども、そういうことについてはいかがですか。高木先生はどうお考えですか。
高木私の立場は、どうしても虫歯との関係で話すので(笑)、否定的にとってしまうんですけれども、どちらかというと、今、前川先生がおっしゃったニュアンスと逆にとらえています。間食のほうは必要なものだけど、おやつは、できればないほうがいいのではないかというイメージです。実を申しますと、従来、私はそう思っていたんですけれども、先ほどスイーツという言葉を使って脳内物質の話をした理由は、そういった面だけではなく、子どもの健康、心の発育も含めて、砂糖はやはり必要なんだろうなという考え方に少し変わってきています。しかし、イメージとしては、本来の間食はいいけれども、おやつのような間食は歯科的にはあまりよろしくないなと。そういう認識があると思います。