前川私が親に言われたのは、間食は悪いものだ「おまえ、間食はしちゃいけない」です。だけど、おやつはいいというのですから、矛盾しているのです、おやつはお腹がすいているか、3回の食事との関係、運動や生活のリズムなどいろいろのことが関係してますよね。そういうことと絡んで吉田先生はどうですか、
吉田生活のリズムということでは、先ほどからおやつの回数、内容の話が出ていますけれども、おやつというのは、エネルギーを摂るだけではなく、楽しみがある。それから、先ほどから甘いものだけではよくないという話があるわけですが、さまざまなものをおやつとして取り上げて食べたほうがいいわけです。というのは、主食では味わえない味があったり、食感があったりするわけです。アイスクリームをご飯と食べるということはないわけですが、おやつでは冷たいものを食べたりする。そういう意味では、さまざまな味とか、味覚、食感がわかっていく、発達していく、そういうときにはとても重要ではないかと思います。ただ、甘いものだけに偏ることはいけないわけですし、好きなものばっかりでもいけないわけですので、お母さんが調節してあげるということも大事だと思います。そんなことで、〝食文化〟をより豊富にするおやつ、そういう見方もあるのではないかと思います。
前川食文化を豊富にするのがおやつ、なるほど、面白いですね。それについていかがですか。
巷野一般に間食といったら、何時頃食べるんでしょうか。
前川間食は子どもによってまちまちですね。例えば夜に食べても間食で構わないし、要するに食事と食事の間に食べるのが間食で、子どもの栄養の必要に応じて時間を決めて与えるのが、僕はおやつと解釈しているのですけれども、それは私の考えですが、先生は逆にとっているのですよね?
巷野例えば幼稚園ぐらいの子どもで、夜勉強に行っている5歳ぐらいでね。家へ帰ってから何か食べることがありますね。それはおやつとは言わないですね。
前川それは間食ですよ。
巷野間食でしょう。私は、古いかもしれないけれども、おやつというと3時頃の思いがあるんですよね。
前川僕もそうなのですよ。
巷野午前中食べて、おやつと言わないように思いますが……。
前川先生も僕もそうなんですけれども、私たちが育つ頃は、子どもは8時から9時に寝ちゃうのですよ。夜起きているということがなかったので、夜食の間食がないのです。ところが、今の子どもたちは、どちらかというと親も帰りが遅いし、夜起きるということが多いので、先生がおっしゃったように、夜になって1回食べたり、2回食べたり、父親が帰ってくるとまた食べたりということが出てきたと思うんですね。
ただ、それと今のおやつの要素を同じにしていいですか。どうですか。