1.新しい授乳・離乳食の考え方…「授乳・離乳の支援ガイド」2019年改訂版から…(1)

皆さん、こんにちは。ご紹介いただきました楠田でございます。

本日は、こういう貴重な機会をいただきほんとうにありがとうございます。

私は、前半部分ですけれども、今回の「授乳・離乳の支援ガイド」が昨年、新しくなりました。その改定されたポイントについてお話しさせていただきたいと思います。

本日のお話は、この4つに分かれています。私のスライドは、全てお手元の冊子に印刷してありますので、スライドを見ずにお手元を見ていただいてもいいかもしれません。したがって、ポインターが見えなくても、余り不利なところはないかなというところです。

本日の話し

一応、お話の1つは、先ほど栄養のお話を岡先生からもされましたけれども、栄養が大事だというのはもちろんそうなんですけれども、特に成長期ですね。胎児、乳幼児の栄養が、実は人の一生を左右するぐらい重要だというお話をして、今回、ガイドを改定しましたけれども、妊婦さんの食生活指針も何か改定が必要ではないかということで検討しましたので、その一部をご紹介して、それから、このガイドの改定、それから、そのガイドの変わったところをご説明させていただきたいと思います。

最初にネズミのスライドで申しわけないんですけれども、このネズミは、右の上のほうにあるカナダ、あるいはアメリカの北のほうで生息するネズミなんですね。多分、北限で生息するネズミで、非常に寒い環境で、普通のノネズミとして繁殖している。したがって、このネズミは、寒いときもあれば、逆にカナダでも夏はある程度暖かいですから、そういう時期があるんですけれども、実は冬に子供が生まれると、その子供の皮膚の厚さが厚いんですね。それは、当然、寒いからなんですね。

母体環境の影響の児へ

これで不思議なことは、冬も夏も母ネズミの体温は一緒なんですね、我々が夏でも冬でも体温が一緒なように。したがって、冬生まれる子ネズミは、何らかの方法で母親の環境を感知しているんですね。このネズミで言えることは、ともかく母体環境は胎児に影響するんだということを、まず最初に知っていただきたいんですね。

ネズミの写真が続きますけれども、保育園でこんなものが出てきたら大変だと思います。これもネズミの実験で、ここに並んでいる2匹のネズミは生まれたてのネズミなんですね。見ていただくと、大きさが違いますよね。向かって左は、実は母親に通常の食事を与えたネズミから生まれたネズミ。右側は、母親の食事を制限したんですね。そうすると、当然のことながら、生まれてきた子供は小さい。

母体栄養の児への影響

その後、今度は、小さく生まれたネズミと、普通の体重で生まれたネズミにいっぱい栄養を与えたんですね。そうすると、どうなったかというと、小さく生まれたネズミは、その後、成人、ネズミだから成人と言うのは難しいですけれども、成獣になったときに肥満になったんですね。

要するに、胎児期の栄養不足が、実はその子が生まれた後もずっと影響を起こして、そのネズミは肥満になって、当然のことながら、いろいろな合併症を起こすわけですよね。ということで、胎児期の栄養が、実は成人になるまで影響を与えるという動物実験の結果なんですね。