1.新しい授乳・離乳食の考え方…「授乳・離乳の支援ガイド」2019年改訂版から…(10)

次は、リズムの問題ですね。これは、先ほども言ったように、結構悩まれるんですけれども、今回はリズムに関しては、母乳、混合栄養、人工乳を同じような重みづけで記載することにしました。

授乳開始から授乳リズムの確立時期の支援内容の充実

これは、リズムのところを書いております。基本的には、お母さんがスキンシップをとって授乳をするということを目的にしていますので、当然、母乳でそういうスキンシップをとっていただくというのは非常に重要なことなんですが、実際には母乳でなくても、授乳することによってお母さんとの間のスキンシップをとることができます。

授乳の開始から授乳のリズムの確立

さらに、下のほうに父親の役割等も入れていますので、お母さんが全て母乳でスキンシップをとって子供に栄養を与えることが重要なのではなくて、どんな栄養法であってもスキンシップをとって、しかも家族もサポートしてやることが重要ではないかということで、こういう記載をしております。

それから、先ほども言ったように、混合栄養の方は非常に悩みが多く、混合栄養だとどのぐらい人工乳を飲ませるかというのが悩みの種なんですね。ということで、これだけ飲ますとよいというのではなくて、あくまで子供の自立を重視して、必要であれば、どんどんとは言いませんけれども、子供が欲するなら人工乳を足していただくのが子供にとっては一番いいことなので、こちらがコントロールするというよりは、逆に子供自身が欲しいものを飲むということで、リズムをつくっていけるのではないかという書きぶりにしています。

混合栄養の場合

次は、悩みとして、いろいろお母さんが困ることがあるんですけれども、先ほどから何度も出てくるように、どうしても母乳を飲ませていて、いつから母乳だけでは栄養できないという状況になるか。これが悩みとしては非常に強いんですね。要するに母乳が足りているかどうかというのが、お母さんにとっては非常に大きな悩みです。実は、それはそんなに詳しく何かしないとわからないというわけではなくて、当然全体的な体重のふえを見て、もし子供がどうしてもそれ以上欲しがるということであれば、やはり母乳だけでは足らないかもしれないので、そういう場合には人工乳を与えていただくということに関しては、それほど大きな問題はありませんよという考え方を記載しております。その根拠は、文献等ではなくて、ともかくお母さんが好んで人工乳を飲ませるという場合ではなくて、必要だから飲ませることになるので、そういう状況を我々としては尊重しようということにしております。

授乳について困ったこと
人口栄養、混合栄養について