1.子どもの心の発達(4)

子どもとの生活は、一緒に親子が遊ぶだとか、一緒にバーベキューや何かをするのですが、必ず子どもに役割分担を与えることです。小さい子どもは絵を描きます。子どもは空想で絵を描きますから、ここに鼻があって目があってなんて、直さないことです。良く描けたと誉めて下さい。子どもは遊びによって育つので、なるたけ子どもが安心して遊べる環境をつくることが大切です。よいことをしたらすぐに褒める。それから、親は象さんになるということです。優しい目、大きな体、これは頼りがいがあるからです、耳が二つで口が一つ。小言を言う2倍、子どもの話や気持ちを聞くことが大切です。

親子は何でも相談できる間柄になるということです。子どもの人格の尊重です。自分が好きになる、そういう自尊感情、自己肯定感を育てる。子どもを育てるときには、幅が広い道を想定して、そこをはみ出さなければある程度大丈夫だという余裕がある子育てをしたらいいのではないかと思います。何か子どもが手伝ってくれたら、有難うと言うことです。今の親はめったに言いません。それから、思春期は自己同一性の確立です。子どもが育つには、丸ごと子どもを受け入れる母親的な人と、社会生活を厳しくしつける父親的な人が必要です。適当な人がいれば、一人親家庭でも、子どもの心は育つことができます。

日本の子どもは自己肯定感が低いと言われております。この感情は、誰からも必要とされない、誰からも大切と思われていない、それから生きる価値がない人間だと思う感情です。これが育っていないと、人生がまともに生きられません。このような子どもが育つ理由は、親の言うことを聞く、手のかからない良い子が多いからです。子どもが持つ欲求や反抗を抑えている親子関係が希薄な親子が多いからです。

子どもは、依存と反抗を繰り返し、甘えた子が自立をします。よい甘えというのは、子どもの情緒的要求に親が応えること、悪い甘えは、子どもの物質的要求、子どもの要求に物で応えることです。この理由は、親が多忙で子どもの情緒的要求に応えられないからです。

例えば自己肯定感を育てるには、泣いたら構ってやる、子どもの話をよく聞いてやる、気持ちを酌んでやる、テストが60点でもそれを認め褒めてやる、何かしてくれたらありがとうという言葉を言う、よくやったと言葉で伝える事です。子どもはうれしいし、喜びます。「子どもが居て嬉しい、幸せ」と話します。子どもが親のことをしてくれた時は「有難う」と言います。「有難う」は、子どもに対する最高の褒め言葉です。今の親はほとんどこれを使いません。ですから、自己肯定感が育たないのです。