5.会場の皆様から頂いたご質問とその回答(7)

質問16(匿名)

「保育園だからこそ子どもは育つ」と言い切れる岩田園長先生の信念が通じる園ばかりではなく、むしろ、保育士不足の現在、非常に難しいことと思います。

又、大人の労働時間短縮、働き方改革が言われる中、保育時間は延長延長と伸ばされ、又、病児保育まであります。

それを利用する方、又、利用せざる人もいるでしょうが、子どもの保育時間はどうなるのでしょうか。

回答16(諏訪)

日本の保育政策は基本的に間違っていると、私は思います。ワーク&バランスは、人間らしく生きていく上で大切な基本原則ですよね。国民全体が、ゆとりある生活が出来るように、国や企業がきちっとしたポリシーをもつべきではないでしょうか。その努力をしないで、家庭と仕事の両立を、保育園だけに被せているように思います。その犠牲者は子どもです。庭のない園の保育室で長時間過ごさせられる子どもたちが健全に育つと誰が確信をもっているでしょうか?そんなことは「子どもの全面受容」を試み、「保育園だからこそ子どもは育つ」と言い切った岩田園長も許しません。彼女は、組合活動にも熱心で、保育者の働く権利にも確かな見識をもった人でした。アメリカでホームスティをさせてもらった家庭のご主人は、公務員でしたが、朝7時半ごろに出勤して、夕方5時には帰宅。広い庭の芝生に水撒きして、ゆったりした暮らしをエンジョイしていました。西欧でも延長保育などはほとんどなく、朝は早くから働くけれども、夕方のお迎えは早いように思いました。大体バカンスの取り方が違いますよね。「遊ぶために働く!」と言い切れたら、人生、豊かになるような気がしますね。私も「働き人間」で齢を取ってしまいましたが、残念な気がしています。