5.会場の皆様から頂いたご質問とその回答(3)
質問6(保育園の方)
超理系の母の方がおられます。初めてのお子さんを満1才からお預かりしています。子どもの体調管理は体温と便の様子、食べたものの量はグラム単位とCC。「経験上の話で100%ではないんですね」と殆ど聞く耳持たずです。どう接し、知らせたらいいのか、迷っています。
回答6(前川)
母親が要求してくる食事の量などで保育園が特に困らなければそのまま継続してください。
保育園としてはそれと並行してこどもの体調を一緒に記録してください。そして体温など母親が要求しているものと何が関係しているかを調べてください。体温、便性、食欲などが関係するのではないかと思われます。母親にこの関係を示し保育園での記録はそれだけにしたらよいのではないですか。食物アレルギー以外は食欲で代用できる筈です。保育園は預かっている乳幼児に公平に手を掛けるべきです。親の不必要な要求は断っても良いのではないでしょうか。その前に母親との人間関係を良くしてからの話です。その理由を聞いてから実行してください。以上思いつくままに応えさせて頂きました。
質問7(匿名)
自己肯定感が赤ちゃんの時から感じられるようにと、見守りや声掛け、そして母子が離れて(保育園児)生活する日常が不安にならないように、愛着関係も大切にしながら保育できるように心がけております。
昨年より、赤ちゃんの心の寄りどころとなるよう「0才児~2才児まで全員に一人一体専用のお人形(赤ちゃんぬいぐるみ)」をいつでも手に届くところにおいて、人形に対して愛着関係が少しずつ思いやりの心が育つようにしています。
大人の関わり方が一番大切かと思いますが、“大切にされている自分”と考えると0才児の赤ちゃんにはお人形は適切なのか疑問でもあります。
(現在は、お人形を大切にする人の姿を見せるようにしています)
まずは、0才児の赤ちゃん本人が大事にされることなのかなと思うのですがいかがでしょうか。
回答7(前川)
これは移行対象の事だと思います。幼児期前半にかけてタオル、毛布、人形など手元に置き、それを取り除くと不安になるものです。これは自己肯定感や愛着形成とは関係ありません。乳幼児に人形を与えたからと言って、それが移行対象になるとは限りません。乳幼児が自宅からそのような移行対象を持参した場合は、保育園にいつでも取り出せる棚をつくり、そこに置いておいたらどうでしょうか。乳幼児の自己肯定感や愛着形成に役立つのは触れ合い子育てと子どもの良い所をみつけて誉め、子どもに伝えることです。問題は保育する人の養育態度ではないでしょうか。
質問8(保育園の方)
こどもが育つ為に必要な「母親的」「父親的」役割がありますが、最近の保護者の多くは、子どもの間違った全面受容(子どもの言いなり)が多くみられ、主に「父親的」役割を園が担っているように感じます。園では、子どもの年齢に合ったルールを守ることができますが、母親との関係では、やりたい放題。そのことで、保護者の皆さんも手をやいて困ってしまい相談を受けることが多いです。どのようなアドバイスが良いかヒントをいただけますと幸いです。
回答8(井原)
実生活で父のとる大変さ、成長のチャンスは訪れます。そのお手本を園が示してあげているという共有があるといいですね。
父さんは社会で働いているときに。父性を示しておられるはずですから。
質問9(保育園の方)
家庭で、兄弟のいる子(第一子)への関わりを、一対一でのスキンシップや肯定的な関りをもつ時間を作ってほしいが、見ている限り母は幼少期そのような関りが少なかった。(上手く関わり方が分からない様子。とても真面目な性格で、計画通りにならないとイライラしてしまう。今は育休中だが4月に復帰する不安を抱え、第一子は少しずつ「保」への甘えやイヤイヤ期を出している。母にどう伝えていいのか悩んでいます。
回答9(井原)
イライラしないで、必要な時に肯定してあげることを増やせばいいと思います。子どもはまだまだ少しの母や親の態度の変化に反応しますよ。