乳幼児健診における「育てにくさ」への対応(7)

なぜならば、育てにくさの中に、先ほど言いましたように発達障害の子どもたちが入っている可能性があります。また、育てにくいために虐待を受けることもあります。子育ての経験がないために、育てにくさを感じるお母さんもいます。今、お母さんたちの半数以上は、自分の子どもを産んで初めて赤ちゃんにさわったという人たちといわれています。ですから、子育てを知らなくて当たり前で、難しいと感じているかもしれません。

それから、親子の性格もあります。1番目の子どもとの相性はいいけれども2番目の子どもとは難しいなどをはっきり言うお母さんもいます。

また、環境、これは父親の育児への協力あるいは祖父母の存在もあります。あるいは貧困もあります。

ここで一つ気をつけなくてはいけないのは、祖父母がいれば子育ての協力が得られて、良好というふうにとられがちですけれど、祖父母と一緒に暮らしているからこそ難しいと考えているお母さんもいますので、祖父母と一緒というところで状況を聞く必要があると思います。

さて、子どもたちの育てにくさや問題には、その気づきに種類があります。保護者が気づいているときと気づいていない場合、周囲、関係者が気づいているときと気づいていないとき。この組み合わせによって、対応が変わってきます。