総合討論(7)

橋本先生、先生の質問を

橋本 いろいろとご質問いただきました。全部にはお答えできないかもしれないのですけれども、まずは、親御さんに対してどういうふうにアプローチしていったらいいかというご質問が複数ありました。ご両親とも認められないとか、保護者とともに考えていくとか、共通理解していくというのはどういうふうにしたらいいのかということが、ご質問で多かったと思います。

今日はスライドとかお話が前半できなかったのですが、まず、実は保育者の先生方は子どもを保育するプロであるわけですが、実際にはご家庭とか親御さんという影響も大きいわけですね。それから、今では連携、連携という言葉がよく言われるますけれども、連携するためには、「親ってどんな人なんだろう」という、親のことがわかっていないと実際は連携できないですよね。だから、こうあるべきだということを保育者の先生のほうから押しつけても、受け入れてくれない親御さんがいるわけです。

実は、親御さん、保護者にもタイプが幾つかあることは研究で言われていまして、例えば、発達障害のお子さんを持つ親御さんが研究対象になったりすることが多いですね。育てにくいというお子さんですと、いろんなお子さんがありますので、どこまでを育てにくいと入れていいかとなると、私のように大学で研究をしている人間ですと、この保護者を、本当に育てにくいお子さんを持つ保護者として研究の対象としていいかとなると、それはなかなか微妙なものですから、はっきりと診断がついているお子さんを持つ親御さんを対象に研究しているのは幾つもありますが、やはり5つぐらいあります。