総合討論(15)
では、次のことをやってください。
秋山 では、「現在、0歳児の担任をしています。秋山先生の講演の中で、6カ月の子どもが離乳食を食べないとありましたが、口が過敏なのだと思います。そのような場合、離乳食の進め方はミルクで代用という形にしたのでしょうか」という質問があります。
確かに発達障害の子どもたちで離乳食を食べないのは、過敏さもあるでしょうし、そのとおりだと思います。離乳食を食べないお子さんは、あまり無理をしない。発達障害の子どもたちは、嫌がることをあまり無理をさせないというのが基本にありますので、嫌がったらミルクで代用していきます。でも、ちょっとだけはやはりトライをします。白いご飯しか食べないというお子さんも、「白いご飯で大丈夫だよ。お母さん、白いご飯を食べていればいいじゃない」と言いつつ、「これだけちょっとトライしてみる?」という、ほんのひとかけらでもトライするようにしてもらいます。そうやって必ず少しずつトライをしていきながら広がっていくのを待ちます。
この先生も、過去にも後々自閉症とわかったお子さんが離乳食を全く食べられずというご経験がおありで、保育士の先生方は、「こういうお子さんはこういうふうになったよね」「ちっちゃいときこれでも、こういうふうになったよね」という経験をお持ちなので、ぜひ、それを生かして保護者の方を支えていただければいいかなと思います。