保育所・幼稚園における「育てにくさ」への対応(11)

個別支援はどうしても最初の介入としては必要です。ただ、人手がそんなにありません。担任の先生も1人しかいらっしゃらないなんていうようなクラスもあると思います。ただ、そこで、人手がないからやれないということになってしまうと、初期対応といいますけれども、最初の対応がすごく大事でして、ぜひ最初の対応では個別的な支援。何も1対1でたっぷり時間をかけてやる必要はないです。この場面は1対1でちょっと声をかけてあげよう、時間をつくってあげようという、5分でも10分でも結構ですから、そういう時間をつくって対応するというのが個別的な支援です。

これは、子どもにとっても非常に効果がありますし、保育所にとっても成果が見えやすいです。それをもって保護者の方とご相談していただきたいと思います。ですから、個別的な支援を5分ないし10分、日々の保育の中でやってくださらなければ、実は保護者ともあまり話ができない、通じないということも結構多いですね。家庭環境が不安定なために起きるという場合も、先ほどからご紹介しているとおり多いです。ですから、何も全て病気や障害ということではありませんので、こういったことにもご注意いただけるといいかなと思います。

保護者のニーズを多面的に捉える