総合討論(30)

今日のテーマはすごく奥が深くて難しいのです。それで、まだちょっと時間がありますので、ぜひ、質問をなさりたい方がいらしたら、挙手をしてください。

質問者 今日はご講演ありがとうございました。

ちょっと質問させていただきたいのですけど、スライドの中で、保護者が困っている育てにくさと園で困っている育てにくさは、それぞれ違いますよという話があったと思いますけれども、うちの園で一番困るのが、ADHDという飛び出し系、注意がどこかへ行ってしまう子です。その次が、手のかかる子ということで、そういう子はお医者さんへ行くと結構診断が出やすくて、加配をつけましょうかという話に保護者さんに持っていけるのですが、一方で、手のかからない子、例えば自閉症で、保育中すごくゴロゴロしていて、教室から出ないので、身の安全を守れる。その親御さんもすごく難しい、結構偉い方で、なかなか加配をつけましょうかと言えなくて、でも教室からは出ないから、加配という話も保護者さんとしなかったり……。

あと、今年いた保護者の中で、年長さんで場面緘黙、常に黙っていて、時々驚いたときにワッとしゃべる。その子は3年間いたんですけど、なかなか教室に入らないんですけど、ああ、しゃべれるんだと思ったときがちょっとあって、ふだん保育中はちょっとしゃべるようなことはあるんですけれども、基本的に場面緘黙の子で、そういう子も保育の生活動作にはついてくるので、加配は要らないかな、でもやはり小学校に向けて必要だよねと思ったときに、例えば、保護者さんに話をしてつけてあげたら、もしかするともうちょっと言葉が出てくるような、引き出すようなことができたんじゃないかなと、ちょっとお話を伺っていて思ったのですが。

通常、飛び出しは、命の危険が重要なので、そこは保護者をとりあえず説得して、診断書を書いてもらってという形へ持っていくんですけれども、例えばそういう要所要所、今後、小学校に上がるにしたがって、何か困るんじゃないかなということに対しても、例えばお医者さんを紹介してもらって、場合によっては加配をつけていこうというのは、先生方としては、お医者さんから見たらどうでしょうか。その辺の意見を聞きたいなと思ってご質問させていただきました。よろしくお願いいたします。