正高
京都大学の霊長類研究所の教授をしております正高です。京都大学霊長類研究所というのは、実は京都になくて、愛知県の犬山にあります。私自身は大阪の生まれ育ちでありまして、グリコアーモンドチョコが売り出されたときから知っています(笑)。ずっと愛食しておりまして、グリコアーモンドキャラメルも好きです。グリコは本当に子どものときからなじんでおります。
霊長類研究所というのはサルの研究をしていますが、私自身は、その前に東京大学理学部の人類学教室にもしばらくいたことがあります。1990年なんですが、そのときにここの「ジュリアナ東京」へ来たことがありますが(笑)、その頃から人間の子どもさんの発達も研究しておりまして、子どもがどういうふうに言葉を習得するかということの研究を始めて、現在に至っております。
最近はどういうことをやっているかというと、自分自身でやっているのは、ヘビへの恐怖(snake fear)というのが、果たして学習か本能かということに昔からすごく興味があって、その関係で、南アフリカのカラハリ砂漠のブッシュマンのフィールド調査などをやっています。
それから、最近やっているのは、これは古くて新しい問題なんですけれども、「モーツァルト効果」というのがありまして、モーツァルトの音楽は一体どういう効果があるのか。それは、明日——ロンドン時間ですから、あさってにちょうど論文が出ますが、モーツァルト効果で音楽の研究をやっています。昔は僕は音楽療法なんてバカにしていたんですけれど、最近、歳か知らんけど、やっぱり音楽の効果というのはすごいなと思うようになってきています。
あとは、発達障害の子どもさんの学習支援をわりと広範にやっています。コンピュータベースですが、独自の教材をつくってやっています。今まで主に広島市の教育委員会とタイアップしていたんですけれども、この9月から京都府下でも、いろいろスペースを確保したりして始めています。主に小学校低学年の子どもさんの発達障害、高機能自閉症の人が多いんですけれども、それの支援の授業をやっております。