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座談会「子どもの心を育てる」

冨田わが子の時よりも孫では、より客観的に成長などみることができますが、親や祖父母の単純な話を、幼児はすごく喜んでいます。だけど、今、先生がかえってダメやないかと言われたことでふっと思ったのは、私たちの所で「不登校の子どもを毎日来させる集団治療」をしているのですが、随分前から、親が作ったお弁当より、近くのコンビニ弁当の方を好むんですね。だから最初はお弁当を持ってきた子どもでも、親が弁当を作ってくれない子どもがコンビニ弁当を食べているのに感化されて、母親の弁当を持参しなくなります。私たちはコンビニ弁当の味よりは家の方が絶対にいいんですがネ。

正高僕はわりとそういう傾向が強いから、よくわかります(笑)。子どものとき、それまで手作りのカレーを食わせてもらっとったのが、グリコワンタッチカレーが出たときに、「何てうまいもんやろ!」と思ったことがありますけど(笑)。

まあ、ちょっとそれは冗談ですけれど、本来、生まれてきたときは生々しいもののほうが好きなはずなんですけど、今どきはものすごい人工環境の中で育っていますから、それこそ本能よりは育ちの問題があって、むしろ人工的な刺激のほうが、今の子どもは結構好きになってるんちゃいますかね? そういう気はしますね。

冨田ますますエスカレートしていますね。

正高そうですね。

前川私は、子どもは育つタネを持って生まれてきている、それを育てるには、なるたけ五感の刺激が多いほうがいいという考えを持っているのです。親の膝の上に座って温もりを感じながら、絵本を読んでもらう、五感の刺激がなるたけ多い方が情緒とか感性が育つという考えを持ってます。それはいかがですか。

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